馬と呼吸で会話する

近所に引退馬牧場があります。

わたしは動物が好きなのですが、

これまで馬とコミュニケーションをとったことが、ほとんどありませんでした。

なので「馬と仲良くなりたい!」

と思い、一昨年の夏、1頭目のドリ丸が来た頃から

ゆるゆると通っています。

で、そのドリ丸は腰痛を始めけっこう身体がボロボロなので

マッサージしたいな〜と思い、

馬のマッサージ講座を受講して、施術してみたりとかしていたんですね。

でもドリ丸は身体に触れられること自体があまり好きではない様子・・・。



ある時のこと。

ウトウトしていたドリ丸の視線を感じるなーと思ったら、

馬房からこちらを見ているでは。

エサがもっとほしいという感じでもない。

なんとなく落ち着いた雰囲気。

ちょっとドリ丸の呼吸を感じてみようと思い、

ドリ丸の呼吸を全身で感じながら

わたしもゆ〜〜〜ったり呼吸をしてみる。

ドリ丸の呼吸のペースを真似てみる。

ドリ丸が私の呼吸を感じているのを、感じる。

そしてただただそのやりとりを繰り返す。



相手に集中しすぎず、全体の空間を感じながら。(ニュートラルに在り、スペースを作る)

いつも塩対応のドリ丸が少しづつ近づいてくる。



くちびるがゆるみ、頸が下がる。(リラックスしているサイン)

サイレントな会話。

海の底の一番静かな場所にたどり着いたような感覚。

ひとつ大きく息をして鼻を鳴らすドリ丸。

そしてチューイング(口をもぐもぐする。安心してリラックスしているサイン)。



身体を触られることが好きじゃない子は

無理やり触ったらストレスになるからあまり触りたくない。

でもこうやって筋肉や筋膜、fluidにアプローチしなくても

呼吸でリラックスすることができる。

呼吸し、共にあることが、”会話”にもなる。


何度もこんな”会話”を繰り返したら

どんなことが起きるだろう。

どんな関係性になるだろう。

そんなことを楽しみにしつつ、

ただただ馬に会いたいためにまた牧場に行こうと思います。